遺留分減殺請求とは?

遺留分を有する相続人(遺留分権利者)は、自己の遺留分を確保するためには、侵害する贈与や遺贈などに対して、減殺請求(遺留分減殺請求)することができます。

その方法は、自己の遺留分を侵害する贈与や遺贈を受けた相手方に対して意思表示をすればよいことになっています。ただし、口頭で意思表示をしても相手方がこれを否定することも考えられますので、通常は、いつ誰から誰に宛てて、どのような意思表示をしたかを郵便局が証明してくれる内容証明郵便を使って意思表示を行います。

相手方がこれに応じない場合は、裁判所の調停、訴訟などを利用して請求することになります。

遺留分減殺請求とは?

どんな人が遺留分減殺請求をできるの?

遺留分は、相続人のうち、被相続人の子や孫、父母や祖父母などの直系血族に限って有し、被相続人の兄弟姉妹には、遺留分はありません。遺留分を有する相続人は、遺留分権利者と呼ばれます。胎児も生きて生まれれば、子としての遺留分が認められます。

直系血族とは、血族のうち、曾祖父母、祖父母、父母、子、孫、曾孫というように、お互いに先祖と子孫の連なりにある者同士の関係のことで、兄弟姉妹は直系血族ではなく、傍系血族といいます。

遺留分減殺請求とは?

遺留分減殺請求でどのくらい相続できるの?

民法では、まず遺留分を有する相続人全員に帰属する相続財産全体に対する割合が定められています。その割合は、直系尊属(父母、祖父母、曽祖父母など)だけが相続人である場合とそうでない場合で異なり、直系尊属だけが相続人の場合は被相続人の財産の3分の1、そうでない場合は被相続人の財産の2分の1になります。

次に、遺留分を有する相続人が複数いる場合の各遺留分権利者の遺留分は、上記の割合によって算定された全体に対する遺留分を、法定相続分で配分した割合になります。つまり、相続人が妻と子2人の場合の、子1人の遺留分は、直系尊属だけが相続人の場合ではないので、遺留分権利者全員(妻と子2人全員)の遺留分の割合は相続財産全体の1/2になり、さらに子1人の遺留分は、その1/2を、妻と子2人の場合の子1人の法定相続分である1/4で配分した1/8になります。

計算式で表すと、 相続財産全体の1/2×法定相続分の1/4=1/8 のようになります。

遺留分減殺請求とは?

遺留分減殺請求権は消滅する場合があります

遺留分減殺請求権は、遺留分権利者が相続の開始及び減殺すべき贈与または遺贈があったことを知ったときから1年間これを行わないとき、または相続開始のときから10年を経過したときには、請求できなくなってしまいますので注意が必要です。

この中で、『相続の開始』というのは、被相続人の死亡したとき、『減殺すべき贈与または遺贈があったことを知ったとき』というのは、単に贈与または遺贈があったことを知ったときではなく、減殺請求をすることができることを知ったときになります。

特に、『減殺すべき贈与または遺贈があったことを知ったとき』がいつになるのか、個々の状況や判断によって変わるところですので、できるだけ早期に遺留分減殺請求をする必要があります